発変電所
1. 取扱者以外の立ち入り防止
(1) 発電所・変電所・開閉所
ž 取扱者以外のものに高圧・特別高圧の機械器具・母線が危険である旨を表示する。
ž 取扱者以外の者が容易に構内に立ち入る恐れがないように措置を講じる。
① 柵・塀
② 出入り口に立ち入り禁止の表示
③ 出入り口に施錠装置
(2) 地中電線路に施設する地中箱
取扱者以外の者が容易に構内に立ち入る恐れがないように施設する。
2. 柵・塀などの施設
① 柵・塀
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使用電圧 |
h+d |
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高圧 |
5m以上 |
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特別高圧（35kV以下） |
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特別高圧（35kV超～160kV以下） |
6m以上 |
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特別高圧（160kV超） |
6m+12cm×a |
a：10kVごとに12cm
② 地表上の高さ
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使用電圧 |
h |
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高圧 |
4.5m以上 |
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特別高圧 |
5m以上 |
③ 金属製の箱に収める場合
金属性の収納箱の接地
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使用電圧 |
接地工事 |
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高圧 |
D種 |
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特別高圧 |
A種 |
3. 機器の保護
(1) 設備の損傷による供給支障の防止
発電機・燃料電池・蓄電池・特別高圧の変圧器・特別高圧の調相設備には、当該電気設備を著しく損壊する恐れ、一般電気事業にかかわる電気の供給に著しい支障を及ぼす恐れのある異常が生じた場合に、自動的に電路から遮断する装置を施設しなければならない。
(2) 発電機の保護
次の場合、発電機を自動的に電路から遮断する装置を施設する。
① 発電機に過電流を生じた場合
② 容量100kVA以上の発電機を駆動する、
ž 風車の圧油装置の油圧・圧縮空気装置の空気圧が著しく低下した場合
ž 電動式ブレード制御装置の電源電圧が著しく低下した場合
③ 容量500kVA以上の発電機を駆動する、
ž 水車の圧油装置の油圧が著しく低下した場合
ž 電動式ガイドベーン制御装置・ニードル制御装置・デフレクタ制御装置の電源電圧が著しく低下した場合
④ 容量2000kVA以上の水車発電機のスラスト軸受の温度が著しく上昇した場合
⑤ 容量10000kVA以上の発電機の内部に故障を生じた場合
⑥ 定格出力10000kWを超える蒸気タービンのスラスト軸受が摩耗し、温度が上昇した場合
(3) 特別高圧用変圧器の保護
① 5000kVA以上10000kVA未満
変圧器の内部故障に対し、自動遮断装置または警報装置を設ける。
② 10000kVA以上
変圧器の内部故障に対し、自動遮断装置を設ける。
③ 他冷式変圧器
冷却機の故障・変圧器の著しい温度上昇に対し、警報装置を設ける。
4. 機械的強度
(1) 発電機・変圧器・調相設備・母線・がいしは、短絡電流により生ずる機械的衝撃に耐えるものでなければならない。
(2) 水車・風車発電機の回転部分は、負荷を遮断した場合の速度に対し、耐えるものでなければならない。
(3) 蒸気タービン・ガスタービン等内燃機関発電機の回転部分は、非常調速装置・非常停止装置が動作して達する速度に対し、耐えるものでなければならない。
(4) 蒸気タービンは軸受・軸に発生し得る最大の振動に対して、十分な機械的強度を有するものでなければならない。
5. 水素冷却式
水素冷却式発電機・調相設備は次により施設しなければならない。
ž 水素の漏洩・空気の混入の恐れのない気密構造
ž 水素が大気圧で爆発する場合に生ずる圧力に耐える強度（防爆構造では無い）
ž 発電機の軸封部に窒素ガスを封入できる装置
ž 発電機の軸封部から漏洩した水素ガスを安全に外部へ放出できる装置
ž 水素の純度が85%以下に低下した場合に警報する装置
ž 水素の圧力を計測する装置・圧力が著しく変動した場合に警報する装置
ž 水素の温度を計測する装置
6. ガス絶縁機器
(1) 圧縮空気装置の施設
ž 最高使用圧力に対して十分耐え、安全なものであること
ž 空気タンクは耐食性を有する
ž 最高使用圧力到達前に、圧力を低下させる機能を有する
ž 圧力が低下した場合に、圧力を自動的に回復させる機能を有する
ž 異常な圧力の早期検知機能
ž 絶縁ガスは、可燃性・腐食性・有毒性のないもの
(2) 圧力容器の施設
ž 100kPa超の圧力を受け、外気に接する部分は、最高使用圧力の1.5倍の水圧に10分間耐え、漏洩のないこと（困難な場合は1.25倍の気圧）。
ž 絶縁ガスは、可燃性・腐食性・有毒性のものでないこと。
ž 圧力低下で絶縁破壊の恐れがあるものは、警報装置または、圧力計測装置を設ける。
ž ガス圧縮機を有するものには、安全弁を設ける。
ž 圧縮空気装置に使用する空気タンクは、空気の補給の無い状態で、1回以上連続遮断できる容量を有すること。
7. 常時監視をしない発電所等の施設
(1) 異常の状態に応じた制御の必要な発変電所であって、同一の構内において常時監視をしないものは施設してはならない。
(2) それ以外の発変電所(100kV以上の変成をする、変電所に準ずる場所を含む)で、同一の構内において常時監視をしないものは、異常が生じた場合に安全かつ確実に停止することができるような措置を講じなければならない。
① 発電所
ž 自動負荷調整装置・負荷制限装置を施設する発電所には、発電所の種類ごとに必要な措置を施設する。
電気の供給に支障を及ぼさず、技術員が随時巡回する場合
発電所または構外の技術員駐在所に技術員が常に駐在する場合
ž 遠隔監視制御する制御所に、技術員が常時駐在する場合、発電所の種類ごとに必要な措置を施設する。
② 変電所
ž 使用電圧100kV以下の変圧器の場合、変電所または構外の技術員駐在所に技術員が常に駐在する。
ž 使用電圧100kV超170kV以下の変圧器の場合、変電所または300m以内の技術員駐在所、遠隔監視制御する制御所（変電制御所）に技術員が常に駐在する。
ž 使用電圧170kV超の変圧器の場合、変電制御所に技術員が常に駐在する。
※ 変電所の技術員駐在所に施設する警報装置
ž 遮断器が自動遮断した場合
ž 変圧器電源側が無電圧になった場合
ž 火災が発生した場合
ž 3000kVA超の特別高圧用変圧器の温度が著しく上昇した場合
ž 特別高圧用他冷式変圧器の冷却装置が故障した場合
ž 調相器の内部故障
ž ガス絶縁機器の圧力が著しく低下した場合