接地
1. 接地工事
(1) 電気設備の接地
異常時の電位上昇・高電圧の侵入による、感電・火災・人体への危害・物件への損傷を与える恐れがないように接地しなければならない。
(2) 方法
電流が安全かつ確実に大地に通ずること
(3) 種類
接地工事 |
接地抵抗 |
A種 |
10Ω以下 |
B種 |
|
C種 |
10Ω以下(0.5s以内に自動遮断の場合、500Ω) |
D種 |
100Ω以下(0.5s以内に自動遮断の場合、500Ω) |
※ B種接地工事
35kV以下の電路において、1s超〜2s以内に遮断
35kV以下の電路において、1s以内に遮断
2. 中性点非接地式高圧電路の一線地絡電流
V :公称電圧[kV]
L :電線総延長[km]
第2項:ケーブル以外の電線
第3項:ケーブル
小数点以下切り上げ
第2項、第3項がマイナスになる場合は0とする
3. 接地工事の特例
(1) 水道管接地
大地との抵抗値が3Ω以下の場合、ABCD接地極に使用可能
(2) 鉄骨接地
大地との抵抗値が2Ω以下の場合、AB接地極に使用可能
4. 機械の鉄台・外箱の接地
機械器具 |
接地工事 |
低圧(300V以下) |
D種 |
低圧(300V超) |
C種 |
高圧・特別高圧 |
A種 |
5. 混触
(1) 高圧・特別高圧と低圧
低圧側中性点にB種接地工事を施す。
困難な場合は(300V以下のみ)、低圧側の1端子にB種接地工事を施す。
非接地電路では、B種接地工事を施した混触防止板を取り付ける。
(2) 特別高圧と低圧
B種接地工事の接地抵抗値は10Ω以下にする。
(3) 特別高圧と高圧
高圧側に使用電圧の3倍以下の電圧が加わった場合、
放電する装置を変圧器の端子に近い1極に設ける。
放電する避雷器を高圧電路の母線に施設する。
接地はA種接地工事による。
(4) 計器用変成器
高圧用:2次側にD種接地工事
特別高圧用:2次側にA種接地工事
6. 変圧器施設箇所以外での接地
(1) 架空接地線(5.26kNまたは4mmφの硬銅線)
200m以内の範囲でB種接地工事
(2) 架空共同地線(5.26kNまたは4mmφの硬銅線)
半径200m以内の範囲で、変圧器両側で接地する(300Ω以下)。
直径1kmの範囲でB種接地工事の抵抗値を有すること。