直流チョッパ(DC-DCコンバータ)
1. 降圧チョッパ
チョッパの出力電圧VD について、Eレベルと、0レベルをスイッチで切り替える。
平滑コンデンサは、負荷電圧をV0 レベルの直流に保つはたらきをする。
(1) 負荷電圧
:デューティファクタ
(2) リアクトル
リアクトルにかかる電圧は一周期トータルで0になる。
電流については、傾きを回路方程式から求め、脈流の振幅を計算する。
ただし、振幅の中心は、一周期の平均値なので、直流出力電流に等しく、
@ スイッチオンの時
A スイッチオフの時
(3) 電流経路
スイッチがオンのときには、電源から電流が供給され、オフの時にはダイオード部分を環流する。
(4) コンデンサのリプル電流
コンデンサに流れる電流は一周期トータルで0になる。
(5) チョッパの損失
スイッチング素子での電圧降下を考慮する場合、スイッチオン時のチョッパ出力電圧は、 となる。
ダイオードでの電圧降下を考慮する場合、スイッチオフ時のチョッパ出力電圧は、となる。
これら二つの要素によるチョッパ損失は、
2. 昇圧チョッパ
チョッパの出力電圧VS について、0レベルと、V0レベルをスイッチで切り替える。
平滑コンデンサは、負荷電圧をV0 レベルの直流に保つはたらきをする。
デューティ比を大きくし過ぎると、平滑コンデンサの能力ではカバーしきれなくなり、負荷電圧が変動してしまう。
(1) 負荷電圧
(2) リアクトル
リアクトルにかかる電圧は一周期トータルで0になる。
(3) 電流経路
スイッチがオンのときには、電源からの電流はリアクトルのみに供給される。オフの時に電源から負荷に電流が供給される。
(4) コンデンサのリプル電流
スイッチがオンのときに、負荷にはコンデンサから電流が供給される。オフの時に充電される。
3. 昇降圧チョッパ
チョッパの出力電圧VL について、−Eレベルと、V0レベルをスイッチで切り替える。
平滑コンデンサは、負荷電圧をV0 レベルの直流に保つはたらきをする。
出力が入力電源と逆向きになる。
デューティ比0.5超で昇圧、0.5未満で降圧コンバータになる。
昇圧チョッパ同様、デューティ比を大きくすると、負荷電圧が変動してしまう。
(1) 負荷電圧・リアクトル電圧
(2) 電流経路
スイッチがオンのときには、電源からの電流はリアクトルのみに供給される。オフの時にリアクトルから負荷に電流が供給される。
(3) コンデンサのリプル電流
スイッチがオンのときに、負荷にはコンデンサから電流が供給される。オフの時に充電される。